「CountBond」コマンドのユーザーマニュアルの説明は、次のような内容になっています。
CountBondコマンドは、選択された2つの原子間に形成された共有結合の数を返します。
なお、Typeパラメータ(YASARA Dynamics以上のグレードで利用可能)をデフォルトの'All'から'rotatable'に設定すると、自由に回転できるボンドのみがカウントされます。
この判定は、採用した力場によって割り当てられた回転障壁に基づいて行われます。
例1:
CountBond SG Res Cys,SG Res Cys
SS結合(ジスルフィド架橋)の数をカウントします。
例2:
CountBond Protein,!Protein
タンパク質と非タンパク質間の共有結合の数をカウントします。
例3:
bonds = CountBond Ring,Ring
リング内のボンドとリングをつなぐボンドの数を変数'bond'に代入します。
以上、ユーザーマニュアルからでしたが、例3は少しわかりにくいと思います。
例えば、Benzene構造を読み込み、このコマンドを実行すると、bondsには6が格納され、 Biphenylの場合、13が格納されます。CHの共有結合はカウントされません。
また、上の説明をみて、ProteinやRingまた!など、選択対象の表現方法に他にどのようなものがあるか気になりますよね??
このようなSelection expressionについては、ユーザーマニュアルの次のセクションが参考になると思います。
Selections - Tell YASARA what to take
Additional selection types allow to filter for various properties
Biphenylに対して選択対象を変えながら、CountBondコマンドを実行すると、次のような結果が得られます。
>CountBond Ring, Ring - 13 bond(s) match the selection.
>CountBond All,All - 23 bond(s) match the selection.
>CountBond Element C, Element H - 10 bond(s) match the selection.
>CountBond Element C, Element C - 13 bond(s) match the selection.
>CountBond Element H, Element H - 0 bond(s) match the selection.
このコマンドは、Analyzeメニューの「Count」>「Bond」からも利用することができます。色々試してみてください。