「remove」と「delete」,英単語の使い分けも理解していなかったのですが,
前者は,取り除く,移すという意味で,対象がどこかに存在している余地があるのに対して,後者は,destroy, obliterateを意味するラテン語 dēlēre が由来で,痕跡も残らぬように消す,といった違いがあるようです.
この違いは,YASARAのRemoveコマンドとDelコマンドにも,そのまま当てはまります.
Removeコマンドは,指定したオブジェクトをsoup(アクティブなオブジェクトに含まれる全原子から構成,ラベルや矢印は含まれない)から取り除きます.これにより,AddObjコマンドで取り除いたオブジェクトをsoupへ戻すまで,一切の操作対象から除外されます.
一方,Delコマンドは,指定したオブジェクトを完全に削除します.
例えるなら,Removeはスープを調理している鍋から材料を一旦取り出す操作で,Delは,ごみ箱へ廃棄するイメージでしょうか.
これらのコマンドは,
> RemoveObj 1
> RemoveObj 1 3-4
> RemoveAll
> AddObj All
> DelAll
> DelObj SimCell
> DelWaterAll
などとして使用します.
GUIからは,Edit > Remove または Edit > Delete から操作できます.Delコマンドの場合でも,Undoが効く範囲であれば,削除した対象を復元することができます.
実際に操作してみて,それぞれの挙動を確認してみてください.